住宅の耐震の考えを学ぶ!

住宅の耐震って。住宅を考える際に悩む必須項目の耐震に関して、種類など全体から学ぶ!

住宅の耐震の種類を学ぶ!

住宅の耐震を考えるのは、日本で家づくりを考える時は必ず必要です。
住宅の種類として木造・鉄骨・コンクリート、耐震のシステムとして耐震・制震・免震の考えをキチンと理解する事は、地震に対する備えももちろんですが、そのまま住宅価格にもつながる重要なポイントです。今回はそんな住宅の耐震に関して、少し一般的なお話をさせて頂こうと思います。最近では、地震がきた時に家を浮かすという方法もでてきているぐらい進化してきているようです。

耐震住宅イメージ1

住宅の耐震:まずはそれぞれの違いを把握しよう!

地震の揺れ方

理解しやすいようにある程度概要として聞いて頂ければと思います。図のように住宅の耐震、制震、免震では地震に対する考え方が違います。

1階の揺れに対して、2階はより揺れるのはご理解いただけると思いますが、1階の揺れに対して2階の揺れがどれぐらい増えるのかをあらわす数値が応答倍率と言うものです。耐震住宅とは文字通り、地震が来てもそれに耐える工法で、最も一般的に採用されている考え方です。応答倍率も家の構造(木造・鉄骨・RC)等によって違いますが、基本的には強い家を建てるという考え方です。

そして、この応答倍率を減らす工夫をしているのが制震装置で、制震装置は1階部分を中心に取り付けられるようになっています。

そして、そもそもの住宅の揺れを抑える為に、基礎と1階部分で対応しようというのが免震装置になります。

これは地震の基本的な話なので、抑えておきましょう。

住宅の耐震:木造よりも鉄骨の家の方が揺れる?

軽量鉄骨イメージ4

耐震住宅に関しては、実は左の説明だけでは少し不十分です。左で説明した住宅の応答倍率、これは家の構造によってかなりの違いがあります。

木造の場合:通常の木造建築、在来工法の場合は1.5~2倍の応答倍率ぐらい、2×4工法は1.5倍前後といわれており、さらに最近では壁の補強パネルが通常の耐震住宅で使われる為、この応答倍率も下がってきており1.2倍~1.5倍ぐらいの数値が一般的。

鉄骨の場合:実は鉄骨の場合の方が木造に比べてこの応答倍率は高くなります。一般的に

対策をしなければ、2~2.5倍と言われています。鉄骨住宅の場合、制震装置をつける会社も多くいますが、これはつける必要があるからという考えにもとれます。ここは誤解されがちな所なので覚えておいて頂ければと思います。

住宅の耐震:耐震住宅、その他の費用は?

最後に費用に関してです。この費用に関しても、つける設備や家の構造により価格が変わりますので、あくまで一般的な話ですが、40坪ぐらいの家で制震装置は40~80万円、免震装置は300~700万円ぐらいといわれています。*価格は新築時の価格。*免震装置は装置以外の図面費用やその他免震住宅にする為の配線や配管など地面と家をつなぐ部分の費用が意外と高くかかる場合もあり、価格を謡うのは難しいので、かなり幅をもって書きました。

耐震住宅は、基本的にはメンテナンスは必要ありませんが(メンテナンスする場所がないため)、制震装置の場合は、種類にもよりますが、大きな地震発生後に、免震装置に関しては、定期的なメンテナンスが必要になってきます。その為、お金に関して言えば、そういったメンテナンス費用も住宅ローンや外壁の塗り替え、住んでからのリフォーム費用と共に考えておきたい所だと思います。

ここでは耐震住宅の基本的な考えのみをお伝えしましたが、耐震に関する商品や知識はまだまだ沢山あります。

また日々新しい商品も出てきている為、あまり詳しくはお伝えできませんが、最近ではある一定以上の地震がきたら家を宙に浮かすという家づくりも出てきました。現状の価格は免震装置と同じか少し安いぐらいだそうです。将来的には町や施設全体を浮かすなどの構想もあるとかないとか。耐震住宅に関する考え方や技術は日本独自でずっと研究している分野になり、文化でもあります。家づくりを考える際、いま一度、耐震住宅に関して調べてみるのも面白いと思います。