お役立ち情報:今の状況にあわせてお選び下さい。
断熱工法としては、今や主流断熱工法の一つである外断熱工法。今回は外断熱工法に関して、改めて取材をして行きたいと思います。今回取材させて頂くのは刈谷にある工務店。自然素材をメインとした会社さん。自然素材の家づくりの中で、いかに断熱をあげるか、またいかに調和させるかを考えに考えを重ねて出来たのが、現在の自然素材と外断熱工法。断熱性能を考えたときのポイントを見れていけばと思います。 Interviewer:牧原
牧原:忙しそうですね。
濱田:おかげさまで、今リフォーム工事も併せて、10件ぐらいの現場があるから、それを順番にまわってる感じかな。
牧原:社長は現場で作業もされますが、全部の現場で作業されるのですか?
濱田:さすがにできないです。僕がやるのは内装の意匠の部分がメインかな。
牧原:社長は、木材も直接ご自身で買い付けに行かれたりもすると聞きました。木材を見分けるとか、交渉とかもやられるんですか。
濱田:そうだね。といってもさすがに初めから一人でやってきた訳じゃなくて、師匠がいて、10年間ぐらいは怒られながら一緒に買い付けに行ってたよ。最近ようやく、師匠もあまり口うるさく言わなくなってきたかな。
牧原:きびしそうですね。社長は現場管理も物凄く厳しいと聞きますが、現場を管理するのってこの建築業界、大変だったんじゃないですか。
濱田:今はないけど、昔はね、現場でタバコとか吸うのも当たり前の世界だったからね。僕はもともと建築じゃなくて、クルマ関係の仕事でしょ。驚愕だったね。そんな作業してたら良いものは絶対作れないと思いました。時には、業者をその場で帰らせて、自分で徹夜で仕上げたりする事もあったよ。
牧原:確かに、今は結構そういう現場の綺麗さは普通になってきましたが、昔はそんな事なかったと聞いています。ご自身で現場が出来る強みですね。
濱田:もとの会社いた時に、そういう環境だったのと私自身の性格だね。
牧原:そんな厳しい社長ですが、今回は社長が一番こだわってきた断熱性にかんして、技術的な部分も踏まえてお聞かせ下さい。
牧原:外断熱工法のメリットって一番はなんでしょうか。やっぱり暖かいって事でしょうか。
濱田:もちろんそうです。俗に言う内断熱、充填断熱工法は、柱や壁の隙間に断熱を敷き詰めて行く工法だけど、外断熱は家全体を覆う工法でしょ。施工技術や断熱材の厚み、種類が色々あるから、難しい工法だけど、キッチリとはまれば、かなり優れた工法だと思います。
牧原:御社のホームページを拝見すると、そういった技術関係の資料がのってますね。一般の人がみてもあまりよく理解できないような情報まで載っているような気がしますが、これは社長の拘りでしょうか。
濱田:10人見て一人か二人ぐらいかな。内容を理解してもらえるのは。
私たちは少人数で会社をまわしてて、僕も日中は殆ど現場に出ちゃうじゃないですか。そうすると年間で新築は出来て5~6棟ぐらいが精一杯なんですね。
濱田:そういう事もあって、外断熱をする為には、技術的に気をつけないといけない事があって、それをわかって貰えるお客様に来てもらいたいとおもって載せてるんですよ。
牧原:年間それぐらいがマックスですよね。では少し具体的に、まず一番最初にお伺いした時に濱田社長から出た言葉が断熱材の種類だった。第三種の断熱材を使っていると。ここに関して少し具体的に違いをお教え頂けますか。
濱田:外断熱は内断熱と比べて、厚みが薄くなる為、種類はとても重要です。単純に外を囲えば良いという考えはまず無くしたいと考えています。たまにグラスウールを圧縮している外断熱もありますが、効果としては全く違ってきます。
牧原:御社の場合、外断熱の厚みも非常に厚いように感じますが…
濱田:一般的に外断熱の厚みはあまり厚く出来ないのが現状です。これは、その上から取り付ける外壁の重みなども考慮しないといけない為ですが…。私どもはなるべく軽い外壁を仕様しつつ、耐久性を考えた家づくりをしています。
濱田:そうですね、少し説明が難しいですが、かなり相性は良いと思います。中は呼吸する自然素材を使いつつ、外側はしっかりと囲う。って感じです。
牧原:ありがとうございます。今断熱も色々な種類が出てきていますよね。そういう時に断熱性能を見分ける方法ってあるのでしょうか。
濱田:そうですね。今は家の性能はある程度、判断できるように数値が出ています。断熱性能であれば、その家の断熱性は数値で●●ですって。具体的には、Q値という数値ですが、その数値をまずは見てもらう事。その次に断熱性がいくらよくても家に隙間があったらいけないので、隙間の量をみるC値という数値。その後に、10年後、20年後も変わらない断熱効果を発揮できるかどうかをみる。この三つかな。意外と工務店さんの数値の良さにも驚いてもらえると思うよ。
牧原:Q値C値に関しては数値でわかりやすいですね。最後の経年の変化に関してはどうやって見分ければ良いのでしょうか。
濱田:そうだね。こればかりは、数値での判断は厳しい。その家の建つ環境条件も大きく関係してくるから最後は感覚的な話になっちゃうけど、僕らはリフォーム工事とかも請け負っているんですね。その際、よく言われる工事の中の一つに断熱工事があります。簡単な工事だと窓をシングルガラスからペアガラスに変える工事だけですが、お客様と話しをしていると、どうも、断熱材の劣化が原因している感じの家も結構あるんんです。
濱田:そこで、実際に築10年とか20年とかの家の壁をめくる機会があると、大抵の場合、断熱材がカビてたり、ずり落ちてたりしてます。
牧原:そうなってしまうと断熱性能なんてないですね。
濱田:そうなんですよ。断熱性能と隙間は切っても切れない関係です。そういう事を考えると、出来る限り、少しの隙間もなくずっとそこにあるという状態が一番良いんですね。
牧原:ありがとうございます。その通りだと私も思います。具体的な断熱材の名前なんかは誤解を招くかもしれないので伏せておきますね。
濱田:そうですね。解っちゃうと思いますけど。笑
牧原:どの断熱材を選ぶのかも重要だけど、施工方法やその他施工精度も重要ですね。また、色々な種類がある中で、通常の場合、お客様が自分で判断しないといけない。これに関しても難しいですよね。判断しにくい。
濱田:その通りだと思います。施工技術ももちろんありますが、選択のウエイトが大きいのが断熱材選びだと思います。
牧原:色々とインターネットを見ていると、この断熱材に関しては情報量も多いですよね。そこら辺を見比べながら、選んでいかなければいけないという事ですが、なにか注意したいポイントなどはあるのでしょうか。
濱田:先ほどいった三つのポイントに当てはめてもらうのが一番です。種類というよりも、家の性能としてどうとらえるかがポイントだと思います。
牧原:価格もありますしね。
濱田:そうですね。価格は何十万円と違ってくるので、そことのバランスも必要ですね。
濱田:最後に、この断熱性に関しては、窓配置や面積、また基礎仕様や屋根工事の仕方などトータルでの判断が必要になってきます。ここら辺まで気をつけてもらえればと思います。
今回のポイントは工務店の断熱性能に関する認識だと思います。実は、大手メーカーの家の断熱性能よりもいい場合もあるという認識を持ってもらうこと。
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